正しく理解・活用したい「AMH検査」

投稿日時:2018/02/16(金) 11:08

「AMH検査」という検査をご存知でしょうか。
女性の卵巣に卵子がどのくらい残っているかの
目安が分かるとされる血液検査です。

AMHとは、アンチミュラーリアンホルモン
または、抗ミュラー管ホルモンの略で、
発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンのことです。

この「AMH検査」は近年不妊治療の現場で、
話題や注目されている検査でもありますが、
残念ながら、誤った認識を持たれているケースも
少なからずあるようです。


誤った認識と言うのは、

AMH値が高ければ高いほど、
卵巣内に残っている卵子の数が多いのだから、
妊娠する確率も高いはず。

といったもの。


米医師会雑誌にも、
「AMH検査は妊娠しやすさの予測には使えない」
との研究結果をまとめた論文が発表されました。

この論文では、
明らかな不妊原因がなく、
妊娠を試みて3ヶ月以内の30~44歳の女性
750人を1年間追跡調査した結果が
まとめられています。

約半年以内に妊娠する確率を算出したところ、
AMHが低い人は65%
低くない人では62%
と統計学的には意味のある差はなかったそうです。

また、1年以内では、
AMHが低い人は84%
低くない人は75%
となり、
AMHの検査値と妊娠しやすさの間に
関連はみられないという結果になっています。



実は、妊娠しやすいかどうかというのは、
卵子の数よりも質が重要になるのです。

妊活を意識している方ならば、
ご承知の事かとも知れませんが、
卵子は新しく作られる事はありません。
生まれる前に作られた卵子は、
どんどん消滅し、数が減っていきます。
あわせて年齢とともに卵子自体も古くなっていきます。
卵子の質は、年齢の影響を直接受けるのです。


個人差があることなので、
あくまで例えになりますが、
20代の人と40代の人が
同じAMH値だったとします。
仮に5個の卵子があったとして、
20代ならば、そのうち4個が質の良い卵子
である一方、
40代ならば、質の良い卵子が1個しかない、
ということになるのです。

妊娠の可能性が、
20代は80%、
40代は20%
と言い換えることもできます。





だからと言って、
AMH検査は意味のない検査ではありません。

病気の発見や不妊治療の方針を決めるのには
有用な検査です。

AMH値が高すぎる場合は、
小さな未熟な卵巣がたくさんでき、
排卵されずにたまり、
月経異常や不妊の原因となる
「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」
の可能性があります。


年齢が若くても、AMH値が低めの場合は、
早期閉経となる可能性があるので、
妊娠を目指すのを早目に考えた方がいいと
言う事ができます。


妊活を考える上で、有用な情報となり得る
AMH検査。
結果の数値に振り回されることなく、
きちんと活用できるようにしたいですね。


そして、どの年代でも
妊娠率を上げるのは卵子の質。

より多くの質の良い卵子を育てることができるように、
不妊子宝整体も活用してみませんか。

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