体外受精でも妊娠しない場合に行う顕微授精とは?

投稿日時:2019/05/23(木) 10:52

■顕微授精の仕組み

不妊治療のひとつに体外受精があります。

体外受精は、卵子を入れた培養液に
精子を入れた液体を混ぜて
受精させるものですが、
これでも精子の運動量が足りないなどの原因で、
受精できないケースがあります。

このような場合に、
さらに精度の高い方法として
顕微授精があります。


顕微授精は、細いガラス針の先に
精子を1個だけ入れて、
卵子の中に直接注入して
受精させる方法です。


卵子の中に直接精子を入れるので、
受精率が大幅に高くなります。


男性の精子の数が少ない場合や、
運動率が低い場合などに行われる方法ですが、
これでも確実に受精するわけではなく、
受精率は5070%くらいと言われています。

■顕微授精の問題点

体外受精では、多くの精子が入った液体を、
卵子が入った培養液に加えます。

その中で、先に卵子にたどりついた精子の中から、
1匹だけが卵子の中に入って受精が成立します。

このように体外受精では、
多くの精子の中から卵子に
たどりついた精子のみが受精するため、
実際に女性の体内で起こる
受精のプロセスに近い形で受精が行われます。


ところが、顕微授精は任意に選んだ1匹の精子を
卵子に注入するので、自然なプロセスとは違います。

注入する精子は元気な精子を選びますが、
見た目が元気だという以外に
何もわかりませんので、
この点に若干の疑念が残ります。

しかし、現時点では顕微授精で生まれた子供に、
特に異常は起こっていません。


ただし、顕微授精には
まだ未解明のリスクがあるかもしれないので、
顕微授精を試みるしか方法がないと思われる
夫婦に限って行われているのが現状です。





■妊娠の仕組み

ところで、妊娠はどのようにして
起こるのでしょうか。


妊娠のメカニズムについて
見てみましょう。

妊娠のプロセスは、
卵巣から卵子が排卵される
ところから始まります。


次に、膣内に放出された精子が、
卵管内で卵子と出会って受精が起こります。


受精卵は卵管内で成長しながら、
子宮へと移動していきます。


そして、子宮に到着した受精卵は
子宮内膜に着床して、
ここから妊娠が始まるわけです。

妊娠するための卵子は、
卵巣にある卵胞の中で
排卵されるのを待っています。


脳下垂体から分泌されるホルモンの影響で
複数の卵胞が成熟
その中の1つが選ばれて排卵されます。


排卵された卵子の寿命は約24時間で、
この間に精子と出会わなければ
受精が成立しないまま寿命を迎えます。

そのため、不妊治療では
この24時間以内に受精できるよう、
最善を尽くすわけです。

ちなみに、排卵日を
外から知ることはできませんが、
月経周期から排卵日を予測することができます。

月経周期が28日であれば、
排卵日は14日目あたり
ということになります。


そのため、排卵日と予想される日か
その前日に性交渉を持てば、
妊娠する確率が高くなるのです。


これを逆に言うと、
排卵日とその前日を外して
性交渉すれば妊娠の可能性がなくなるため、
避妊法としても応用できます。

これが一般にオギノ式と呼ばれる
避妊法なのですが、
もともとオギノ式は避妊のためではなく、
妊娠の確率を上げるために考え出された方法なのです。

まだまだ人体の仕組みの神秘に科学は
追いついていません。

それでも、「やれることはやっておきたい」と
お考えのカップルの方。

子宝整体で妊娠へのサポートもぜひ加えてみてください。