タバコの害は思った以上に妊娠を妨げる!受動喫煙も妊娠の大敵

投稿日時:2019/05/09(木) 11:07

タバコに含まれるニコチンが
有害であることは誰もが知っています。

しかし、タバコが健康に有害であることは認識していても、
妊娠にまで影響していることは案外知られていません。

妊娠すると、これまでタバコを吸っていた女性も禁煙しますが、
一緒に暮らす夫や家族がタバコを吸えば
受動喫煙の影響を受けてしまいます。

タバコは卵巣機能を低下させ、
卵子の数を減少させます。

一度減少した卵子はもう増やすことはできません。

タバコは、卵子だけでなく精子にも影響を与えます。

そのため、タバコを吸う男性は吸わない男性に比べて
不妊率が高くなることがわかっています。

タバコの有害物質は卵巣や精巣に蓄積され、
卵子と精子に異常を起こして妊娠率を下げ
流産率を上昇させてしまうのです。

このように、タバコは想像以上に
妊活に害をなすものです。

タバコが精巣に影響を与えると、
精子の数が減ったり運動率が下がって
元気のない精子が増えたり、
奇形の精子が多くなるという結果になります。

このため、受精率が大幅に低下してしまうのです。

また、喫煙すると精液中に活性酸素が
増加することがわかっています。

活性酸素は細胞のDNAを損傷することが知られていますが、
細胞と同様に精子のDNAも傷つけてしまいます。

精子にはDNAを修復する力がないため、
損傷した遺伝子は元には戻りません。




このように、タバコはどこまでも精子を傷めて、
妊娠したい夫婦の足を引っ張るのです。

また、あまり知られていませんが、
タバコによる弊害の中に、男性機能の低下があります。

タバコの有害物質は精子に影響するだけでなく、
男性の勃起力も低下させてしまうのです。

勃起のメカニズムは、ペニスの海綿体に張り巡らされた
毛細血管に血液が流入し、膨れ上がって硬くなります。

ペニスが勃起するためには、血管が柔軟で
大量の血液が流入できるように
拡張しなければなりません。

しかし、タバコに含まれるニコチンは
動脈硬化を引き起こす物質ですから、
血管を硬くして拡張しにくくしてしまうのです。

このため、男性機能が低下して勃起しにくくなったり、
勃起する頻度が減っていくことになります。

ただでさえ妊娠しにくい状態で、夫の勃起力が低下すれば
なおさら妊娠率が下がってしまいます。

不妊治療とまではいかなくても、妊娠率を上げるために
いろんな努力をしている夫婦がいます。

「夫にスタミナのつく料理を食べさせる」
というのもそのひとつですが、
その一方で夫がタバコを吸っていたのでは、
あまり効果は期待できません。

もし本当に妊娠を臨むなら、
まず夫婦どちらも禁煙すべきです。

夫がベランダでタバコを吸っても、
喫煙者の呼気には有害物質が残っているので、
妻はベランダから戻ってきた夫が吐く息で、
副流煙の害を受けることになります。

また、副流煙対策に空気清浄機を
使っても効果はありません。

空気清浄機のフィルターは
タバコの有害物質を素通りさせてしまうので、
ただの気休めにしかならないのです。

不妊の原因はさまざまで、
中にはやむを得ない原因もありますが、
普段の生活の中でちょっと気を付けるだけで
改善できることも案外多いのです。