いい卵子とはどんな卵子?

投稿日時:2019/11/28(木) 10:06

どんな生物の卵でも、
卵にはその生物にとって
必要な原材料のすべてが入っています。

身近なところでは鶏の卵もそうですが、
もちろん人間の卵も例外ではありません。

では、いい卵とはどんな卵なのでしょうか。


人間の卵の良しあしは、外から見てもわかりませんが、
受精後に細胞分裂が始まるとわかるようになります。

いい卵は順調に細胞分裂を繰り返し、
孵化して着床し赤ちゃんに成長します。

人間の卵子は
0.1ミリくらいあり、
人間の細胞の中では最大の大きさです。


肉眼で見える唯一の細胞が卵子で、
体積は普通の細胞の数千倍もあります。

なぜそれほど大きいのかというと、
そこには
DNAをはじめ、
これから人へと成長していくための、
あらゆるものが詰め込まれているからです。

ただし、最初の段階では
必要な
DNAのうちの半分しか入っていません。


もちろん、あとの半分のDNAは精子からもらうのです。




ところで、卵子が精子と出会って結合しても、
必ずしも妊娠には至りません。

たとえ卵子が受精して受精卵になっても、
ほとんどの場合育たないのです。


受精して妊娠までいくのは、
本当にいい卵だけなのです。

妊活で体外受精や顕微授精を行うケースがありますが、
そこまでしても妊娠するとは限らないのです。

それは、受精した卵子を子宮に戻しても、
そこから先にはさまざまな難関が待ち受けているからです。


それらをクリアして妊娠にたどりつけるのは、
良質な卵子だけなのです。

卵子が元気で良質であれば、
精子に多少の問題があっても
立派に妊娠することができます。

しかし、逆にいくら精子が立派でも、
卵子が良質でないと妊娠は無理なのです。


いい卵子というのは、
受精後に染色体遺伝子が順調に作用して、
体の各部を作っていける卵子のことを指します。

妊娠において精子が果たす役割は、
男性が持つ
DNAを卵子まで届けることです。

妊娠は男女両性の情報を合体して新しい生命を作る行為ですが、
この過程で設計図の半分を運搬するのが精子の役目なのです。


逆に言うと、精子はそれだけの役目しか果たしていません。

このため、良質な精子の条件は、元気があるかどうかと、

DNAが壊れていないかだけです。

元気でなければ膣内に放出されても卵子までたどりつけず、
たとえたどりついたとしても、

DNAに異常があれば用をなしません。


女性の卵子は胎児の段階では約700万個あったものが、
誕生時には
200万個まで減ってその後も減少していきます。

それに対して、精子は毎日大量に生産されています。

つまり、精子はいくらでも代わりがある大量生産というイメージです。


卵子は受精すると、遺伝子を修飾して組み替えたりします。
つまり、もとの遺伝子とは違う遺伝子を作り出すのです。
そのため、親子でも似ていない面が出てきます。


また、同じ親から生まれても、
兄と弟で性格も得意分野も違うのは、
遺伝子が組み換えられるからです。

こうなっているのは、
何か大きな病気が流行した場合など、
みんな同じ遺伝子であれば
一族が全滅してしまいますが、
遺伝子が違えば生き残れる人も出てくるからなのです。