妊娠を望む女性が35歳過ぎてから取り組むべきこと

投稿日時:2019/09/05(木) 11:03

女性は、30歳を過ぎるとゆるやかに
妊娠率が低くなっていきます。

そして、35歳を過ぎると、
そのスピードが急に速くなります。

早く妊娠したいのになかなか妊娠できず、
妊娠可能なリミットが近づくプレッシャーに、
悩まされる女性も少なくないようです。

35歳を過ぎたらすぐ妊娠が困難になるわけではありませんが、
卵巣や子宮の機能は年齢とともに低下していくので、
妊娠する力が徐々に衰えていくのは厳然たる事実です。

そのため、近い将来子供が欲しいのであれば、
35歳になったら何らかのアクションを起こす必要があるでしょう。

では何から始めるべきかと言いますと、
まず最初に自分の生殖機能について
知っておく必要があります。

女性の体は微妙なもので、毎月必ず月経があっても、
ちゃんと排卵しているとは限らないのです。

毎月の月経が安定していない人は、
不安になって産婦人科で相談することも多いのですが、
定期的に月経があれば何も問題ない
と思ってしまう人が多いようです。

しかし、月経があっても排卵していなければ妊娠できないため、
ここがひとつの「落とし穴」になっています。

そこで、35歳過ぎていなくても、
一度は産婦人科で検査を受けてみることも
必要かもしれません。






不妊治療というと身構えてしまいますが、
もっと気軽に検査を受けてみるといいでしょう。

病院によって検査の内容は若干違いますが、
問診や内診ののち、超音波検査や血液検査など
を受けることになります。

30分程度の検査で、子宮筋腫や子宮内膜症などの
病気の有無がわかりますし、子宮や卵巣の異常、
性感染症の有無や風疹の抗体の有無なども明らかになります。

もし子宮内膜症にかかっていると、
月経のたびに炎症が広がるおそれがあります。

炎症のせいで子宮に癒着が起こると、
不妊症の原因になることもあるため早めの処置が大切です。

ちなみに、卵子には限りがあるのをご存じでしょうか。

男性の精子は毎日作られるので、
高齢になっても精子が尽きることはありません。

しかし、卵子は生まれたときに持っていた数から
少しずつ減っていくので、限りがあるものなのです。

しかも、すべての卵子が妊娠が可能なわけではないので、
いわば「有効な卵子」はもっと限られてしまいます。

卵子の残りの数は、AMH検査によって知ることができます。

AMH検査はアンチミューラリアンホルモン(AMH
の数値を測る検査で、この数値を見れば卵子の残りの数が
だいたいわかるというものです。

卵子は最初、200万個くらいありますが、
初潮を迎える頃には30万個まで減っています。

その後は1日に2030個くらいずつ減っていき、
残りが1000個以下になると閉経します。

このため、AMH検査を受けて値が低ければ、
妊娠できる可能性がなくなりつつあることがわかります。

これとは逆に値が高い場合は、多嚢胞性卵巣症候群
の可能性があるため、これはこれで適切な対処が必要です。

ところで、AMH検査でわかるのは卵子の数だけで、
卵子の質まではわかりません。

妊娠するためには卵子の質が重要となるため、
卵子の数が少なくても、妊娠率が低いと決めつけることはできません。

いずれにせよ、35歳過ぎて妊娠できるか気になるなら、
まずAMH検査を受けることから始めてみましょう。